セカンドオピニオン その2 | 「食う・寝る・遊ぶ」の猫日記
セカンドオピニオン その2

セカンドオピニオン その2

一番びっくりしたのは下痢の原因でした。

猫の必要なカロリーは1kgあたり50kcal/dayで、1.25kgのドナなら65kcalでいいそうです。一食がドライフード11g(約40kcal)、一日で120kcalを食べてる計算だったので、紛れもなく「食べすぎですね」

ま じ で?(動揺)
前の獣医さんは、「(ドナの)体重から考えて40g/dayにまで食事量を増やしても下痢を起こさないフードを見つける」ことを目標にして、常に食餌量増加をめざしていたけど(本猫もいつも食べ足りなそうにしてた)、そんなに違うのか〜そうか〜…

本当にそんなに少なくていいの?と思いましたが、人間でいえば成人の標準的な摂取カロリー目安は1800kcal〜2200kcal前後で、これを体重60kgとして計算すると、1kgあたり36〜44kcal。それから比べると、猫は1kgあたりかなりのハイカロリーで計算されている。

市販のドライフードの目安も、よくよく計算してみると、体重3〜4kgの成猫に対してのカロリー摂取量170〜180kcal/dayで、1kgあたり50kcal/dayにかなっている。
ただ、成長期はその2倍近くを必要とする(らしい)ので、前の獣医さんは「もっと増やしても大丈夫な、身体に合うフード」を見つけようとしていたのでしょう。

食べる量が少しなら、消化器官も頑張って栄養を吸収しようとする(効率が良い)けれど、沢山食べてしまうと消化が追いつかない。消化できなければ、腸で吸収できずに負担となり、下痢になってしまう(勿論他の原因での下痢の可能性もある)。

だからこのカロリー計算で、通常の2倍量を食べているドナは、腸内環境を整える薬を飲みながら、食事量を減らせば、下痢が治まるのではないかという意見をいただきました(今までノーマークだった種類の寄生虫も発見してもらったり、他にも勉強になる話を聞きました)。

しかしもっとも衝撃が大きかったのは「猫のご飯は昔と変わってきている。猫は、ご飯にかつお節でいーんです!」と先生が言い切ったことです(更に「猫は雑食です」と言った。そのあと「肉食です」とも言った)。

これは昔ながらの猫飯メニューですね。炊いたお米は水分をよく吸っているから、水をあまり飲まない猫の水分摂取に良いし、かつお節はアルカリ性(逆だったかも)になりやすいのを防いでくれるそうです。ただ、流石にこれだけでは蛋白質が摂れないので、白身の川魚か缶詰を、という補足つきでしたが。

「ご飯にかつお節」は古いイメージがありましたが、考えれてみればキャットフードが誕生してからまだ本当に間もないのだし、それまで猫たちは、ネズミやスズメなどの獲物を自分で獲って食べていたのです。ネズミ捕りの家畜として飼われ始めてからも、それこそ「ご飯にかつお節」で元気だったのだから、一理有ると思いました。

それに「ご飯にかつお節」というとかなり乱暴だけど、つまりは「手作り食」のことですよね。キャットフードメーカーと提携している獣医さんは、何でもメーカーものをお勧めしてくるけれども、自分の損得を離れたところで猫の身体に良いことを言ってくれる獣医さんは、信頼が置けるのではないかなと思いました(前の獣医さんが信頼できなくなったというわけではなく)。

この意見の違いは一概に「古い獣医学」と「新しい獣医学」ではなく、考え方としての違いだと思います。どっちを取るかは飼い主さん次第で、「絶対」というものがない限り、望む結果(今回なら下痢が治ること)が得られるように、自分がとことん納得してから示された方法を選びたいと思います。

しかし獣医さんによってこんなに見解が違うんだな…それが一番驚いたことでした。